持続可能な発展と未来をつくるために~やわらか頭の育て方~

自由に発想する

あっという間に世の中が変わってしまう時代。未来の世代の可能性を損なうことなく、人と組織が生き残るためには何が必要でしょうか?もちろん、環境やエネルギーを維持することは重要です。さらに経済を発展させること、平和で貧困に苦しむ人がなく健康でいられるような政治、多様性を受け入れられる文化などがあげられます。SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)がまさにそのものズバリの目標を具体的に掲げています。この記事では「個人」レベルでできる柔軟な思考、「やわらか頭のつくりかた」を考えます。
(余談ですが、筆者は「頭がやわらかい」「なぜそんなアイデアが出てくるのか?」と尋ねられることが多いので、私自身が日ごろ行っていることも交えて書きます。)

1.そもそもやわらか頭とは何か?

■やわらかい頭、柔軟な思考とはどんな状態なのか?

私達が他人を見て「柔軟な考え方だなあ」と感じるのは、次のような場面に遭遇したときではないでしょうか。

やわらか頭の人

どんなことをしているのか?

この5つは独立した要素ではなく、互いに関連しあっています。
①②③があるから、アイデアが広がり、その結果選択肢が増える、
①から⑤を「柔軟な思考を獲得していくプロセス」と考えると、次の図のように表すことができます。

【柔軟な思考を獲得していくプロセス

プロセス

「選択肢が多い」という表現がポイントです。
独創的なアイデアや世の中にない新しいものを考えられる「天才」は世の中にそういません。しかし、足したり引いたり組み合わせることでアイデアを広げ、選択肢を増やすことなら「凡人」でも可能です。選択肢が増えるとそれに伴って行動の幅が広がるので、今とは違う未来をつくることが可能です。
では、アイデアを広げるためには何が必要か?自らが遭遇したモノ・ヒト・新しい状況に対する「態度」が影響します。
「理解できない・嫌いなものは受け付けない/見なかったことにする」という人は案外多いのではないでしょうか?そうではなく、ニュートラルであり、異なる意見を受け止め、違う角度で物事を観察するから、もともとの頭に刺激が入ってアイデアが広がるわけです。そうは言っても、人間好き嫌いはどうしてもあります。では、その3つの態度を身につけるにはどうすればいいのでしょうか?

2.やわらか頭の育て方

■違う角度で観察し、ニュートラルに受け止めるには

 

ここで僭越ながら私自身が物事を考える時によく実践していることをご紹介します。

  1. 言葉を自分で定義する
  2. 分解・分類する
  3. 五感を使う
  4. 疑ってみる
  5. とにかく書き出してみる
  6. 判断せずにアイデアの数をだす
  7. 目的を考える

中でもよく行うのは、1.2.5です。
1の言葉の定義は、他者に伝えたり共有するのに欠かせない作業だと考えています。私が理解していることやイメージしていることは他の誰かと同じなのか、違うのか?違うものがあるとしたら、それはどんなものなのか?背景を少しでもいいから考えることで、新しい情報に気づくことがあります。それから2.分解・分類する、はその行為や言葉はどんな要素から成り立っているか、世の中の常識は?私自身は?ここでも新しいことに気づくことがよくあります。あ、私はこんなプロセスでこの物事を考えていたのか、他の人はどうなのかな?と広がります。セミナーや研修、ワークショップのカリキュラムを作る時にはよくこの手法を使い、新しい視点出しに使います。その際に5.とにかく書き出すを行います。手を動かすことで、どんどん新しい刺激が入ってくるような感覚があります。6.判断せずにアイデアの数をだすについては、幸いなことに会社員時代の上司のおかげで培われたようで自然と数を出せるようになりました。6はトレーニングすることで鍛えることが可能です。いつもワークショップで「何か1つ思いついてもそれで満足しないように。どんな時でも5つの案を出す癖をつけておくだけで、新しい選択肢をつくれるようになります」とお伝えしています。また複数のメンバーで自由にディスカッションしながら進めると、びっくりするぐらいアイデアの数が出ることがあります。他の方と協働作業する際には、楽しい自由な雰囲気・発言しやすい「安心・安全な場をつくることが重要です。残念ながら1人で考えざるを得ない時には、自由で楽な服装で取り組んだり、お気に入りの飲み物を用意したり、BGMをかけたり、カラフルなペンを使う(3の五感を使うに相当します)といった取り組みをしています。

■異なる意見を受け止めるには

ほとんどの日本人は、異なる意見と意見を戦わせるという経験に乏しいまま大人になっています。(筆者も同じくです。)公式な場で自分とは全く異なる意見や異質のものに遭遇すると、うろたえる・困惑する・戸惑う・否定された気分になる・・・方が多いのではないでしょうか。(繰り返しますが、筆者も同じでした。)みんなそれぞれに違っていいことは頭ではわかっているし、十分に理解しているのだけれど、いざ実際に多様性の中に放り込まれると動揺するのです。

ここは「とらえかた」と関連があるのですが、異なる意見を「新しい視点の獲得」「これまで入ってこなかった情報のインプット」ととらえるようにします。また「受け止める」≠「賛成する」であることを確認するだけで楽になって、違いを自然に受け止められるようになる方もいらっしゃいます。とらえ方のパターンを持つこと、そして日ごろから新しいものに触れる機会を設けて耐性をつけておくことも効果的です。

3.やわらか頭の育て方を考える理由~未来をつくる問題解決力~

実はどうすれば「やわらか頭」をつ育てることができるかを真剣に考えています。
それには理由があります。ここ数年「問題解決力」を育成するためのワークショップに呼んでいただいている中で気になっていることがあるのです。どちらへ伺っても熱心な受講生の方が多く、充実したワークショップになるのですが、みなさんあることが苦手・できないのです。

そもそも問題解決には2つの方向性があります。「問題発生型」と「問題設定型」です。問題発生型というのは、既に何らかの問題が発生しているため早急に問題解決にあたらねばなりません。たいていは「これが正解」とゴールが決まっています。この問題発生型は普段私達が何気なく取り組んでいるもので、なじみ深いものですから、多少の癖はあっても、ちょっとしたコツを覚えたり練習をすれば皆さん本当に上手に使えるようになります。しかし、もう一方の「問題設定型」となると、使えないのです。問題設定型というのは現状をスタート地点として、将来の新しいゴールを自ら設定してそこへ向けて取り組んていくものです。この「新しいゴールを設定」ができない人が多いのです。やろうとしても、でてくるのは現状の延長線や改善のようなゴールばかりなのです。コロナ禍で先が見えないような状況で必要なのは、問題設定型の思考です。でも、それができない人が多い。一体どうすれば、新しいゴールを設定できるのか?これは私自身への問いでもあります。私自身が自らのビジネスプランを書こうとした際にやはり現状の延長しか出てこないのです。そこでデザイン思考やポジティブアプローチというものを学んでみたのですが、デザイン思考はプロトタイプをつくるというプロセスがあり実践的なものの「ユーザー視点」が多分に入るので「自らのゴール」には使いにくいことがわかりました。ポジティブアプローチはありたい姿を描くというプロセスがあるのですが、抽象的な部分があってそのままでは使いにくように感じています。(ポジティブアプローチはバックキャスティングと似ています。)他にもシナリオプランニングといった手法などもありますが、新しい思考方法を習得するよりも「現状から新しいものをつくる」「現状を分解して新しいものと組み合わせる」ことができる「やわらかい頭」を育てることが「問題設定」力につながるのではないかと考えています。

まとめ

 

 

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