デジタルトランスフォーメーション、次はxR?

仮想現実はもうすぐそこに

xRとは、Extended Realityの省略で、AR,MR,VRなどの現実世界と仮想世界を融合する技術を総称した言葉です。
ゴーグルのようなツールを使ってゲームをする、一部の消費者だけのものだと思っていたら大間違い。
浸透にはまだ時間がかかると考えていた(2020年11月の時点)のですが、それは筆者の勉強不足でした。
遅かれ早かれxRによる新しいツール・スマートグラスがスマートフォンに取って代わる、しかもその時は2023年を契機に訪れるというのが専門家達の一致した見解なのです。
とあることがきっかけで大阪商工会議所のXR活用推進フォーラムのメンバーとなりましたので、そこで学んだことをまとめておきます。

1.xRとは!?

まずxR(エックスアール )とは、Extended Realityの略でAR,MR,VRなどの現実世界と仮想世界を融合する技術の総称です。
では、AR,MR,VRとはどんなものをいうのでしょうか?

AR (Augmented Reality): 拡張された現実
現実の世界・空間にデジタル情報を重ねて見せる技術をいいます。
具体的には、Google MapやポケモンGOが該当します。
Google Mapは行きたい場所をどんどん拡大すると、地図がリアルな写真に変わります。
ポケモンGOは、実際の風景の中にアニメのポケモン(デジタルでつくられた仮想の存在)が出てきますよね?VR (Virtual Reality): 仮想現実
現実世界から切り離された仮想のデジタル空間を見せる技術です。
仮想世界はコンピュータグラフィックスなどを使って作られます。
利用者は専用ゴーグルやヘッドマウントディスプレイ(HMD)をかけてそこに映し出された映像を見て自在に動き回り、自分がその空間内にいるような没入感を体験できます。
仮想空間での経験や「ロード・オブ・ザリング」のようなロールプレイングゲームもVRです。

 

MR (Mixed Reality): 複合現実
ARとVRを組み合わせて仮想世界と現実世界を同時に体験できる技術。
ARと似ていますが、現実の世界にデジタル映像があたかも存在するかのように投影します。たとえばポケモンGOの中のポケモンはAR技術なので現実世界のモノを認識できませんが、MRでは認識ができるようになります。
AR技術ではポケモンはテーブルの上に現れても、テーブルの上に浮いています。一方MR技術ではポケモンはテーブルの上を歩いて、端まできたらテーブルから落ちるといった動作が可能となります。
利用者はヘッドマウントディスプレイなどを使用して体験します。また、デジタル映像を操作することもでき、同じ仮想空間上で複数の人間で協働作業を行えるというのも特長です

そして、xRです。

xR (Extended Reality):多様な新しい現実 
おそらくこの呼び名より、エックスアールという呼び方が浸透すると思います。
xRは上記の現実世界と仮想世界を融合し、仮想空間と現実の空間を人間らしく自然違和感なく融合し、これまでにない新たな現実を創る技術のことです。

このような技術が進展していることを背景に、次世代のツールの開発が進んでいます。

2.なぜ2023年がxR、スマートグラス飛躍の年となるのか?

実はもうスマートフォンは終焉期を迎えているのだそうです。
いわれてみれば、スマートフォンの新製品が発売されてもカメラの性能やデータ容量、画質・音質の良さなど現状の延長であまり大きな変化はありません。市場が成熟しきっているのです。スマートフォンに変わる画期的な製品が期待されています。
そこで、昨今一気に技術開発が進んでいるxRを活用したスマートグラスの登場です。
これまでにも何度かxRの時代がやってくる!と言われていましたが、実用にはまだハードルが高くゲームの世界でだけ盛り上がっていました。
2020年5Gが始まることや皮肉にも人々はスマートフォンに慣れることで「もっと使いやすいもの」を欲するようになりました(もっと大きな画面、もっと操作性のよいもの!)。スマートグラスだと、空間に必要な情報や画像を表示できるのです。更に2020年の新型コロナウィルスがDXを一気に推し進めたこともあって、今度こそ期待が現実のものとなりそうです。

既にマイクロソフト社は2016年にHololens(ホロレンズ)というサングラスのような形をした着用できるコンピューターを開発しています。このホロレンズは、マウスやコントローラー、他のコンピューターとの連携が不要で単体で使用することができます。マウスやキーボードの代わりに音声認識や手の動きで操作できるのです。当初は英語だけの対応だったのが、2018年には中国語と日本語に対応しました。2019年に発売されたホロレンズ2(価格は422,180円)では視野性がよくなり、10本の指全体を使えるようになったことで空間に表示されているモノをつかむ動作が可能となりました。更により産業向けに設計されたことで、既にビジネスシーンで活用が始まっています。
そして2020年12月、auがスマートグラスNreal Light (エンリアルライト)を発売します。価格はなんと69,799円。デザインもより眼鏡やサングラスに近く、ゴーグル感はありません。
2021年にはFacebookがRay-banと共にスマートグラスを開発し、発売予定です。
Appleは2022年までにARヘッドセットを発売し、2023年にはスマートグラスの発売を目指していると言われています。スマートグラスの市場が徐々に形成されていき、Appleが発売する2023年を境に一気にスマートグラスが浸透する・・・という見方が広がっているのです。

次にスマートグラスが当たり前になると、企業活動はどのように変わるのかを考えます。

3.xRの実用化はどのくらい進んでいるのか?

このスマートグラスはどのくらい実用化が進んでいるのでしょうか?
一足早く建築の世界では物件の内覧目的、医療では手術の手順を覚えたり練習するために導入されていました。しかし、もうxRは一部の業界だけのものではありません。米国では製造業やサービス業でも積極的に取り入れられ、それに倣うように日本企業でも導入が始まっています。
マイクロソフト社のオフィシャル動画のリンクを貼っておきます。Hololens2

この動画では、現場にいる女性社員がスマートグラスをかけています。機械が不調なのか修理をしようと試みますが、うまくいきません。
そこで作業者は遠隔地にいるエキスパートを呼び出し、自身が見ている視野をエキスパートと共有しアドバイスをあおぎます。また、空間をモニター画面にして映し出して必要な情報を必要な場所に引っ張り出すことができます。物理的な距離を超えて指導したり教えを乞うことができる・両手を使えるということで自由度が高まります。
これが未来の話ではなく、既に始まっているということが驚きです。

ケンタッキー・フライドチキンでは、VRを使って従業員が同じ味のフライドチキンを揚げられるようトレーニングシステムをつくりました。
ウォルマートでは、全従業員がどこにいても同じ研修を受けられるようにOculus GOを採用しました。

現状では、企業内でのトレーニングとして使われていることが多いようです。

xRの導入事例は日本ではまだ数が少ないですが、今後どんどん増えていくでしょう。
コロナの影響でオンライン会議ツールを使った研修やトレーニングが増加していますが、あと数年もすれば一部はxRを使った研修に置き換わるでしょう。その際のキーワードは「体験」です。知識や技術を伝えるだけならオンライン会議ツールでも十分です。しかし、何か「体験」をし、その体験を共有することが求められるテーマについてはxRが優れています。スマートグラスの価格が下がってきていますので、その時代はすぐそこまできています。

人材教育に携わっている立場の私は、xRへの対応を少しでも早く始めるべきだと考えています。
(xR技術の実用例はまだまだ増えていますので、随時書き足していきます。)

まとめ

  • xRとはAR/VR/MRを総称した仮想現実と現実を総合する技術
  • 2023年を機にスマートフォンからスマートグラスの時代に変わる?
  • スマートグラスの実用化は既に始まっている。現状は企業内のトレーニングでの導入が多い。

 

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